2008年03月20日
下北沢Ｘ物語（1061)〜土俗と文明：「出穂山稲荷大明神」１〜
荏原一帯に埋まっている文化は小説よりも面白い。一人で荏原の文化めくりの旅に出てはそのページの景色や残痕を見たり想像したりして楽しんでいる。折りに、対岸の川崎に渡って、向河原駅の「パン工房 みのや」でパンを買う。そして多摩川台を対岸に見据えた土手であんパンを食べる。至福のときだ。視野には古墳跡が連綿と繋がっているのが見えている。古代人がなぜここに首長の墳墓を造ったか、それを哲学しながら食うあんパンほどうまいものはない。
もともと旅行は好きだった。暇になったら外国旅行、国内旅行ができるなどと思っていたものだ。が、荏原への文化探査へのペダル小旅行を始めてから、一般的な旅行には興味が湧かなくなった。近間の旅行でこんなに楽しめるのにという思いがあるからだ。
たかだか十キロ圏の自転車旅行で大旅行ができるのだからたまらない。古墳時代から近現代までの時間旅行すらできる。が、日々の発見はたちまち過去になって、情報はうずたかくつもるばかりだ。言葉は時間に追いつけない。
一昨日だったか、多摩川左岸の崖線の末端を探索した。その折りに新田神社に行き当たった。「新田神社鎮座 六百五十年大祭」という看板があった。が、古墳の痕跡を求めてのペダル巡遊だったゆえに、「六百五十年開基」という年数伝統には驚かなかった。むしろ「なんだまだその程度だったのか」という歴史の浅さを感じたほどだ。
ペダル民俗学の旅はこの頃、国分寺崖線に大きなヒントを見出している。文学的にも面白い。「武蔵野夫人」は崖線のハケが出てくる。これを下手に辿って行くと、末端で小説「白痴」ラインに着いてしまう。そこは久我原台地の果てるところである。荏原巡遊行、いや、武蔵野巡遊行はたまらなくスリリングだ。
先日、見知らぬ方からメールを戴いた。ブログに記載しているメールアドレスにである。それはとても興味深い話だった。つぎのようなメールである。（メールを戴いた方には掲載の了解を頂いていることを断っておきたい）
初めまして。○○○○と申します。大田区南千束三丁目で生まれ育ちました。 「東京荏原都市物語資料館」で、東京工業大学内にある「出穂山稲荷大明神」を取り上げていらっしゃるのを拝見し、自分以外にもこのお稲荷さんに興味を持って下さる方がいたことを嬉しく思いました。
この辺りが昭和初期まで、出穂山という地名だったことを証する貴重なお稲荷さんだと 思いますし、そばに置かれている庚申供養塔も（埋まっているのではなく、下半分が無い状態でただ置かれているとのことです）、東工大の敷地の中を通っていた奥澤九品仏道の道標だったのではないかと推測しています。
「これより」から下の部分が、今となってはわからないのが本当に残念です。敷地のどこかに埋まっているはずだと思うのですが、大学に聞いても、元々あった場所はわからないそうです。明治後期の地図を見ると、確かに今はない道が、この道標が置かれている付近から東工大の敷地を横断して、石川町の稲荷坂へと続いています。この失われた古道のことは、最近になって知り、胸がつぶれる思いがしました。お稲荷さんは現在の場所からもう少し南に下った、現国際交流会館の辺りにあったということです。
以上、自分なりに調べている範囲での私見で恐縮です。これからも九品仏道の探求、楽しみに拝見しております。
Sさんはわたしが「出穂山稲荷」について取り上げていることに驚いたと言われるが、こちらもそれ以上に、驚いたことだ。
東京工業大学脇の道は常々通る道である。自身の地形的な見地からすると、これは大岡山半島と呼称している台地の尾根筋を通っている古道であろうと思っていた。じつは高圧鉄塔を追い掛けているうちに行き当たった道だ。駒沢線もここを通っている。この稲荷社のすぐそばに鉄塔が建っている。荏原縦断南北鉄塔ラインである。この駒沢線をたどるとしばしば狐に出会う。お稲荷様だ。東京工大内の「出穂山稲荷」と、代田二丁目「代田の丘の鉄塔６１号」下の「最上稲荷」などである。工業、鉄塔、近代詩と稲荷とがひっそりと繋がっている。近代文明ラインは土俗ラインでもある。
先日、世田谷「風景資産」の活動人発表会で東西方向に走る街道は皆、「尾根筋の馬の背」を通っているという話をした。会が終わった後、その話についての雑談になった。
「いやそうそう、あれはね、車が苦労しないようになっているんだよね。馬の背だったら誰も文句はつけませんね。街道とか上水はみんな馬の背をたどっていますね。水に浸からない、それと、車馬に無理がない。あははは……」
古道、上水、馬の背論になって古老と盛り上がってしまった。
Sさんから出穂山稲荷の道しるべは「奥澤九品仏道」へのものだったのではないかと聞いて、探検心がにわかに刺激されてしまった。足に疼きを覚えて、たまらずに早速に尋ねて行ってみた。
（写真は、東京工業大学校内にある「出穂山稲荷大明神」である。Sさんが指摘されているとおり、社名を書き記した看板は無くなっていた。この社の背後に鉄塔があるが光線の加減で見えない）
◎注記：昨日アップした「下北沢Ｘ物語（1061)」はサイドバーが落ちるなど記事掲出がうまくいかなかった。それで再度記事をアップし、昨日のものは削除してしまった。
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この記事へのコメント
以前、その末裔の方に、雪谷八幡の宮司さんを介して、お稲荷さんのことなどお聞きしたことがあります。が、東工大が来る以前のことを詳しく知る方はもういらっしゃらないご様子でした。
個人的には、ご近所の方が伝え聞いている話や自分自身の歩いている感覚からして、東工大の中の道を抜けて、石川町上の台公園脇の稲荷坂を下り、呑川を渡って、大音寺さんへ続いていたのではないかと思います。
その大音寺さんが二度の火災で、古い文献を焼失してしまっているのは、とても残念な気がします。
記事を見て非常に面白く思いました。呑川の流れと地形に想像が及びました。目黒通りの尾根筋が東に伸びていて呑川はここを過ぎると流れを変えて、また今度は中原街道を過ぎると方向を変えますね。右岸の脊梁が呑川と関係するのだなあと想像を刺激されたことです。右岸から見ると大岡山半島は鋭く見えますね。風光、景色が違うというのが記述から浮かんだことです。大岡山半島の地形学というのも小さなテーマとしては成り立つのかなとか、そういえば大岡山半島は神社が多いなとか、印象批評的な思いが浮かんで来ました。
＞ことで、なかなかいにしえの姿に近づけない謎のエリアです。
＞大学が来る前、どんな風景が広＞がっていたのか夢にみるおもいです
ちょっと調べて見ました「大田の史跡めぐり」より
『石川村郷倉：非公開（石川町1-4）江戸時代、年貢米の保管や、飢饉等に備えて貯穀するための公共の備蓄倉庫です
石川村は幕府の直轄地で、倉は名主の鈴木家で管理していました。』
で、本日はその付近を歩いてみました。同じ苗字の家が数軒あり、たぶん石川神社から降りてきた通りに面したお家だと思われます。
保護樹林のある家も同じ苗字で、少し手前で呑川の橋を渡り、大音寺へ立ち寄りました。
高台で大岡山半島が眺められ、駒沢線鉄塔＃9.＃10が良く見えました。
此処が世田谷区とは想像もしていなかった。
川を挟んだだけで、ほんのお隣ですね。
一年振りに訪問しましたら、出穂山の話題が盛り上がっているのにびっくりしました。
40数年前は、出穂山子育て地蔵尊の前を通って、洗足池小学校に通っておりましたが、あの辺りの雰囲気は、今も当時とあまり変わっていない気がしています。
のどかで静かで、田畑が広がっていたであろう、いにしえの時代を感じます。
出穂山子育て地蔵尊のすぐ裏に、住宅の脇から入っていく狭い路地があり、出穂山供養塔のある道へ斜めに通り抜けていて、かつての九品仏道だったと近所の方から聞きました。
お稲荷さんのある東工大・石川町地区は、田畑ほとんどをひとりの地主さんが持っていたということで、なかなかいにしえの姿に近づけない謎のエリアです。大学が来る前、どんな風景が広がっていたのか夢にみるおもいです。
��16＞大岡山の供養塔は何処にあったものなんでしょうか。
私も疑問に思っておりますが、実のところわかりません。
��12品川区民さん紹介の『嘉陵記行』（千束の道しるべ）を見ました
文末に略図があります。洗足池付近には：
『千束池 長サ三丁五反アリト土人云』とあり現在より、池は出穂山方面に長く伸びております。
洗足（千束）池の上り坂に『従是九品佛道ト彫付』の庚申塔の位置も書かれ、斜めに入る道があり、『奥沢村九品佛道、千束村ノ内』とあり。
街道には『相模街道、丸子渡道、九品佛ヘ行ニハ此道筋ヨリ行けは知ヤスシト云』と書かれており、
洗足池の文は『笹丸の自治会史』記載の文にも同様の事が書かれております。
同書に明治14年の参謀本部「迅速測図」測図および大正6年の陸地測量部「地形図」測図にも庚申塚辺りから斜めに入る道があり、地元の人によれば庚申塚はもう少し東側で元東横不動産ビルを建築する時に現在地に移動したと言うことです。
斜めの道と交差するどこかにあったかと想像されますが、道といっても畑を横切る程度か、わかりませんが、意現在地より東にあったかと思います。
出穂山稲荷は現在東京工大の塀の中に取り込められておりますが、つい数十年前かはっきりしないのですが、道路側から出入りでき竹囲いで囲まれていただけでして、近所の古老達が世話をしていたのでしたが、その頃参加しないかと誘われていましたが、飲み会みたいな感じになっていて、私も働き盛りで暇がなくお断りしていました。今ではその頃の人達は鬼籍に入っており、もう息子なら良いのですが、もう孫の時代になっており、何故参加しなかったのかと今となっては参加して伝統や、祭祀や伝承などを引き継ぐべきだったなと。
機を失したなと悔やまれておりますます。
先日は工大通リの続く道(大岡山半島)、中原街道を渡り、延長線上の八幡橋（現在は永久橋）を渡って南の方角へ散歩しました。
荏原病院前の通りの西側に位置した通りで、前者が本道なら裏道といった様子で道幅も狭く、本道に離れず、近づかず、交わらず結局、最後は長慶寺の裏に出られました。
最後の下り坂(花抜き坂)の壁には関東ローム層が長さ10メートル・高さ4ｍほど露出したところもあり、台地だったなと認識しました。
途中の横の通りには前庭に旧国鉄の貨車が置かれており、貨車側面にワフ29603・新小岩車区などと書かれており、懐かしい思いでした。
通りの右側は呑川方面に下る急な阪ばかりで、やはり裏道（副いけがみみち）の感じです。
度々これは話題になっているので今日、写真だけをアップしておきました。なるほど千葉のものと比較すると彫りが、こちらは深いものですか。石工たちの心意気というのは頷けるように思います。
先だって、九州にある石橋の話をテレビで放映していました。これも石工たちの話でした。「種山石工」と言われている人びとです。時代が下って、「橋造りにどうして時間と金がかかるのか」という疑問が農民から出されたそうです。西欧の廉価な橋梁技術が入ってきたのですね。それによって石橋を作るという工法が終焉したと‥‥。
荏原地域では庚申塔群とか名づけられているところが数箇所ありますが、体裁のいい呼び名で実は庚申塔の墓場ですね。道標になったものはそこにあってこそ生きるものですね。大岡山の供養塔は何処にあったものなんでしょうか。
旧道に二十三夜（にじゅうさんや）塔に混じって、二十六夜と書いたものが、違う場所には三山信仰の巡礼供養塔なども各所に点在されていたものが、宅地内に入ってしまうので、一箇所に集積されて並立してありました。
庚申塔などを含めてざっと数えても十位ほど、庚申塔などは道しるべを兼ねているものが多いので本来の場所から移動されたのでは、後世の人や冥土から来る人は道に迷ってしまう。
あちこちで宅地造成された為、そこへ運ばれてきたものと想像されます。
先人達が建てた思いはその場所に残ってしまうのではと、心配され心が痛みます。
そうゆうふうに祀られたところが、そこ此処にあり、破壊されなかっただけでも良しとせねばならない時代なのでしょうか。
都内ではあまり見られない光景でした。
出羽三山の供養塔も年代も取り混ぜてありましたが、出穂山の鉄塔下にある供養塔と比べると、雲をあしらった日輪の中央に三山の名があるのは同様だが、彫りの深さが浅いものばかりで、江戸の石工さんの技術もたいした腕前だったと感心しました。
病院前通りには「庚申さま」が二箇所、右側は急阪が多いからか二箇所とも左側にありました。大岡山・出穂山台地の終焉地の長慶寺は二差路の角にあり、境内には稲荷社がありました。
この台地（舌状台地）は呑川と洗足流れに挟まれており、広大な範囲で言えば、最も左は多摩川・丸子流れ（六郷用水）・世田谷から続く台地(環8)は右が呑川、呑川と洗足流れに挟まれた台地が大岡山半島になり、右側の台地はこれも世田谷から続き（環7）、左が洗足流れ、右が立会川に挟まれた台地になります。(左右は地図上)
洗足流れは長慶寺まできて、暗渠になり、寺裾（台地）を廻り呑川に注ぎます。
寺裾の終りにはやはり「庚申さま」があり『帝釈天王為二世安楽』、下に右 瀬田ヶ谷みち、左九品仏みち・雪ヶ谷村、年号は享保七年で、庚申塔兼道しるべで小さな堂のなかに。
左といえば、歩いて来た道即ち荏原病院前の通り、右は長原に出て、環7にでる通りです。
呑川沿いに歩けば本門寺までゆけます。
はいそうですね、それと、奉納の左右に天下・太平ともありました。
ホトショップでコントラストを調整して、はじめてわかりました。良く読まないうちに間違ったコメントをだして、申し訳ございません。
工大キャンパスの中にも丘からの湧き水の溜池通称「ひょうたん池」があり、丘の反対側には有名清水窪がありますね。
大岡山半島には興味深い点がありますね。ゆくゆくは、「国分寺崖線発見マップ」までに発展出来れば、嬉しいですね。
碑衾村とありましたが、これは明治21年に碑文谷と衾が合併で出来た村で、江戸にはありません。
衾の地名は現在の駒沢の近く八雲３丁目〜5丁目でして、公園の名称として残っているみたいです。
本を読まれると江戸期道標の使われ方がわかります。
出羽三山詣と秩父３４観音の巡礼は関東では１セットみたいです。
一方、坂東３３観音、西国３３観音、秩父３４観音の合計１００観音も、これはこれで１セットでしょう。
西国３３観音は、伊勢参りの折に巡礼する人もいたでしょうから、本当に全部踏破した人が当地にいたのかもしれませんね。
なお、正面中央の「西国」の下の部分ですが…
「百番 供養爲二世安樂之也」
ではないかと思われます。
なお「供養爲二世安樂之也」については、
http://hoko.s101.xrea.com/koshinto/tama1-20.html
の７番に類例があります。
ふと思いついて、Photoshop で、画像をいろいろいじって、左側面右の２文字目がわかりました。
結論は、「久」の変体仮名の「く」。結局、
「右 くほんふつみち」
となります。
よくわからなかったわけは、
・「久」を崩した上半分「ク」の部分が磨耗している
・崩し方が「定番」
http://www.toride.com/~yuga/moji/kana.html
とちがう
前半の１．５画の部分の接点は、折り返すことが多
いのに、ここのはループさせている
（しかも、磨耗のため、そのままの写真では、ほ
と んど見えない）
後半の１．５画も、上にやや膨ませることが多いよ
うなのに、文字通り「真一文字」に刻んでいる
ことによります。
それにしても、ほかの３つの道は大体見当がつくのですが、
・「しなかわみち」とは、どのルートをさしているのか
・そもそも、この石塔。もともとは、どこに、どっちを向いて立っていたのか
で、こればかりは、土地観がないので、なんとも判断できません。
大岡山地域文化への熱い反応には驚きです。辺境、区界であるだけにないがしろにされてきたというところは頷けます。古地図で探そうとすると辺境ゆえに目黒区でも、大田区でもその場所がみつからないという経験を何度かしました。資料も確かに少ない印象があります。
大岡山の地域は近代と古代が両方におうといところがよけいに興味深いものがあります。今日も呑川をくだりました。東工大の緑が丘と大岡山の間にある地峡はどうやってできたのだろうと前から不思議に思っています。
確かに中原街道はだいぶ削平されていますね。わたしは何度も大岡山半島巡りをしましたが興味が尽きないところですね。「大岡山半島情報掲示板」を作りたいほどです。
また丸子道は違った処に標記されています。
洗足池の寺の境内に馬頭観世音があり、台座が道標になっており、東江戸中延道、西丸子稲毛、南池上大師道、北堀の内碑文谷道と刻られており、建っていた場所は案内板には中原街道だと言うが、私が見た時は北千束三丁目にあったのでしたが。やはり移動されていた。
大岡山丘陵から続く武蔵野台地南端の長慶寺は創建当時、碑文谷だったとありこれも繋がる。
また、南千束と東雪谷は中原街道で分断されているが、地形としては両側同じ高さで揃っており、昭和初期年代は削られた赤土が露出していた。
大岡山から続く南千束側の地名は「笹丸」と云い、何故か雪谷八幡神社の氏子になっている、反対側の東雪谷は当然雪谷八幡の氏子、元は同一地域であった証拠か。
品川道ですが品川宿の助郷が
瀬田ぐらいまであったので実用として
必要だったのかと。
もともと府中の大国魂神社と品川浦の
関連もありますので、筏道から時代が
下り開けることで複数存在したようです。
丸子川沿いには修験道信仰の
寺社が並んでいます。
まるこ川とは読めないでしょうか？
大岡山工大や奥沢周辺に関しては
行政の郷土担当はどの区も避けています。
その意中に答えはあることが多いので
このブログでは遠慮してきました。
比較的にふれやすいのは江戸時代における
碑文谷法華寺と池上本門寺への弾圧。
その後徳川家菩提である浄土宗の浄心寺と
祐天寺が徳川によってつくられたことです。
この供養塔についてはきむらたかしさんに解読をお願いしていました。お返事を頂いていたのですが機会がこのところなくて書き込めませんでした。以下、きむらたかし氏からのメールです。素晴らしい解読でわくわくしました。
右側面は、だれがどう読んで
左 めくろみち （目黒道）
右 いけかみみち （池上道）
問題は
左側面で
左 しなかわみち （品川道）
と読み解いたものの、自信がないので、家内が今日、区の古文書講座に行くので、ベテランさんに聞いてもらいましたがそれでアタリでした。最後は右 ？で、当方はギブアップ最後は、古文書講座の講師である区の学芸員までまきこみましたが右 一ほんふつみち （一品仏道）と訓むほか無いようです。
「九」→「苦」に通じるので、「九品仏」をあえて「一品仏」と刻んだと考えるほか、ないのですが、残念ながら類例がまだみつかりません。
○「大岡山の民俗学を歩く」というコースが成り立つものです。摺鉢山、清水窪、出穂山、石川神社など非常に興味深いところです。暖かくなったら二三人でもいいです。歩いてみるのも面白いと思います。
sさんと同じ気持ちです。
中原街道の庚申塔より続く道で出穂山へ抜ける道筋に下記のような供養塔か。
出穂山稲荷の前を東に三十メートル行ったところに祈願塔又は供養塔があります。
上部中央に湯殿山右に月山左に羽黒山と書かれ、下には中央に西国右に秩父左、坂東とその下中央に奉納百番供養為法要安楽之也。右に天明二年壬寅歳、左に霜月吉祥日。横側面に右いけかみみち、左めぐろみち、同じく側面左、志ながわみち、右□□□川みちとありますが、一部漢字のくずし字体で浅学のため良く読めません。
また、出穂山稲荷を通り過ぎ（仲原街道に向かい）最初の道を左折して、初めての角、東南のところに「出穂山子育て地蔵尊」があります。
昭和29年頃は周りには陸稲が栽培されており、呑川の右側は畠地がたくさんありました。
大正6年の陸地測量図では道は工大通リの途中から斜に通って、中原街道にでており、それから現在の荏原病院の道をとおり、前々橋の所長慶寺で大岡山から続く丘陵は終わりで、洗足流れも此処まできております。
現在の道筋とは違っており、碑や供養塔などは本来の処に在るべきで、後世の人は迷いますね。
一度御来訪を願います。
重ね図を作ってわかったのですが、馬込村｜字・出穂山中で、現在東京工大の敷地内にあるのは、字の西南隅のごくごく一部に限られているようです。
また、
北西側：碑衾村字大岡山
南西側：池上村
東 側：馬込村字出穂山
の境界は、大岡山駅の北で、東工大からは外れています。
庚申塔＝塞の神-＞３つ以上の字の境界に多い
少なくとも荏原では字の西側に多い
という前提で考えると…
北棟側：馬込村字出穂山
南棟側：石川村
西 側：池上村
の境界という可能性が一番高いように思います。
ただし、この辺りもう少し北に
北西側：碑衾村字大岡山
南西側：池上村
東 側：馬込村字出穂山
の境界もあり、そｎ可能性も否定できません。
