2013年10月16日
下北沢X新聞（2423)〜「夜の靴」は言葉の万華鏡３〜
（一）
he was a novelst of extraordinary ability who lived,wrote and died in the lush green,Kitazaw hills "Melacholy(Ryoshuu)"
碑文英訳の一節である。日本文は、私が書いた、これを訳して下さったのがアマディオ・アルボレーダさんだ。横光利一作品を英訳したこともあるという方である。
碑文デザインに腐心しておられる道吉剛さん、和字の字体にこだわっている。それは英文についてもそうである。
「ガラモンにしました」
その字体例をファックスで送ってこられた。こちらは、ガラモンとは何か、ちんぷんかんぷん、ガラモンである。ネットのウィキで調べてみた。
ギャラモン（Garamond、ガラモン、ガラモンドとも）は、ラテン文字のセリフ体の書体である。いわゆるオールド・スタイル・セリフの代表格である。16世紀にフランス人の活字鋳造業者、クロード・ギャラモン (Claude Garamond) が製造した活字がオールド・ローマンの代名詞のように言われたため、各地の活字鋳造所で “Garamond” と名づけられた活字が製作された。
プロの装幀家は我ら常人とは全く違う。見た目の印象がどうかということに細心の注意を払っておられる。
こちらは読めればよいという感覚だ。先年に出した、紀要創刊号「代田の丘の鉄塔文学論」はそうである。表書きなども「こんなものでいい」と出して、印刷してもらった。
今回の、「北沢の丘の石畳文学論」もこちらでやるつもりだった。が、プロには素人がやると味気ないものができると思われたようだ。表紙スタイルも道吉さんが手がけてくださるそうだ。
（二）
「寄せ木細工を組み立てていって最後にきちっと形が完成する、彼の作品全く読んだこともなかったのですが、奨められて読んでみて、中味のぎっしり詰まったしっかりとした食いでのある文学作品だと思いました。物語の組み立てには現代作家にはない濃密さがあると思いました。読み終えたときに久し振りに、味のある文学作品を読んだという感じがしました。最近は現代作家の軽い作品ばかりを読んでいましたのでよけいに、作品が面白く思えました。」
横光利一作品『微笑』を文学好きの人に奨めた。それでその当人は読んで、私に感想を言われた。
その人は他の作品を読んでみようと思って、区の図書館、目黒区立図書館を調べた。そこで気づいたことがあるという。
「目黒区には横光利一の全集がありませんね」
「そんなことはないでしょう」
自身でも調べみた。
区立図書館の文化程度は、蔵書によって推し量れる。居住区の図書館に横光利一全集がない。驚きだった。それで旧郡荏原の品川、太田、世田谷も検索してみた。その結果はっきりしたことは目黒区にはやはりこれがなかったことだ。ショックだった。図書館の知性、文化レベルが低いと率直に思った。一例だけで総合判定はできないが、間違いなく物差しにはなる。
私が持っているのは改造社版と河出書房版である。「北沢の丘の石畳文学論」をまとめていて、もっぱら河出書房版によっている。学術研究論文を書いてはいない。けれども一応は、定本横光利一全集に当たっておきたいと思ったことから照合しなければならないと思っていた。
（三）
単に目黒区図書館にないということには何かの理由があるのではないかと思った。この間、横光利一の息子さんに会ったとき、戦後になって、彼一人が強く叩かれた。いわゆる禊ぎをしたことが原因である。
文学者の戦争責任は問われるべきではある。が、『夜の靴』、もちろん、これは戦後に書かれたものだが、あの戦争については率直に述べている。文学の質と戦争､思想、関係あることである。が、彼の作品は作品として今も生きている。
体制には妙なこだわりがある。まさか私が住まいする目黒区はそこまで狭量？だとは思わないがどうだろうか。
妙な、勘ぐりを持たれないために目黒区立図書館は定本横光利一全集を揃えるたらどうだろう？。一区民の提案である。
「寄せ木細工を組み立てていって最後にきちっと形が完成する、彼の作品全く読んだこともなかったのですが、奨められて読んでみて、中味のぎっしり詰まったしっかりとした食いでのある文学作品だと思いました。物語の組み立てには現代作家にはない濃密さがあると思いました。読み終えたときに久し振りに、味のある文学作品を読んだという感じがしました。最近は現代作家の軽い作品ばかりを読んでいましたのでよけいに、作品が面白く思えました。」
横光利一作品『微笑』を文学好きの人に奨めた。それでその当人は読んで、私に感想を言われた。
その人は他の作品を読んでみようと思って、区の図書館、目黒区立図書館を調べた。そこで気づいたことがあるという。
「目黒区には横光利一の全集がありませんね」
「そんなことはないでしょう」
自身でも調べみた。
区立図書館の文化程度は、蔵書によって推し量れる。居住区の図書館に横光利一全集がない。驚きだった。それで旧郡荏原の品川、太田、世田谷も検索してみた。その結果はっきりしたことは目黒区にはやはりこれがなかったことだ。ショックだった。図書館の知性、文化レベルが低いと率直に思った。一例だけで総合判定はできないが、間違いなく物差しにはなる。
私が持っているのは改造社版と河出書房版である。「北沢の丘の石畳文学論」をまとめていて、もっぱら河出書房版によっている。学術研究論文を書いてはいない。けれども一応は、定本横光利一全集に当たっておきたいと思ったことから照合しなければならないと思っていた。
（三）
単に目黒区図書館にないということには何かの理由があるのではないかと思った。この間、横光利一の息子さんに会ったとき、戦後になって、彼一人が強く叩かれた。いわゆる禊ぎをしたことが原因である。
文学者の戦争責任は問われるべきではある。が、『夜の靴』、もちろん、これは戦後に書かれたものだが、あの戦争については率直に述べている。文学の質と戦争､思想、関係あることである。が、彼の作品は作品として今も生きている。
体制には妙なこだわりがある。まさか私が住まいする目黒区はそこまで狭量？だとは思わないがどうだろうか。
妙な、勘ぐりを持たれないために目黒区立図書館は定本横光利一全集を揃えるたらどうだろう？。一区民の提案である。
