2017年06月01日
下北沢Ｘ物語(3290）−戦争経験を市民がどう伝えるか�供�
（一）昨今のニュースは世界は団結ではなく分断に向かっていることを知らせている。テロはその端的な例だ。昨日アフガンで起こった自爆テロによって９０人が死亡したと伝えている。こういうテロが横行している、恐ろしいのはこれによる市民の死者の数が彼らの戦果となっていることだ。敵と味方の間に接点が全くなくなっている、ニュースに暗澹としてしまう毎日だ、世界は接点を失いつつある。戦争経験を聴く会、語る会は十年前に始めた。動機は平和の持続だ、過去の戦争を経験者に語ってもらうことで戦争の空しさを知ろうとの思いからである。が、この十年で世界は大きく変わった、人倫や道徳、人権や自由など意に介さない勢力が現れた。敵対する者に対してはあらゆる手段を使って殺しまくる。言葉というものが通用しなくなってきている。世界は大きく変化してきている。
昨日は、常なる荏原逍遙は足を伸ばして、港横浜を選んだ。チケット店で購入した優待券の期限日だったからだ。横浜駅まで行き海岸沿いを山下埠頭まで歩いた。みなとみらい地区の高層ビル群の脇を通り抜けていった。が、林立する高層ビル群を見ても何の感動も感じない。
『膨張する近代は無機質なものになっていくんだ』
富は富を構築し、下層にあえぐ人々は置いて行かれるばかり、世界における格差の広がりはどうしようもないところまで来ているという。
時間論というものがある。時間は多様であり得た。例えば、チベットなどでは生まれた子の一人は僧侶にするという。ゆっくりとした時間の中で彼らは素朴に生きていた、緩い時間の流れの中で心豊かに生きていた。が、世界標準時間、資本主義的経済時間はその緩さを嫌う。時間の多様性を近代は許さない。北京標準時をおいてこれに会わせて生活をさせる。時間は時間で各地に文化的に存在しうる。しかし経済原理がこれを粉砕した。すべて世界標準時に合わせて人々を支配しはじめた。資本主義を基軸にした時間、この圧倒的な力にはかなわない。テロを生み出す温床となったのではと思う。
山下公園に着くと横浜大桟橋の埠頭が見えた。超大型の豪華客船が寄港するところだ。客船の大型化が進んでいて、劇場や舞台、エスカレーターやエレベーターがあってちょっした都市と同じくらいの規模があるという。以前に最貧国にこれが入港してテロに襲われた。一日食うや食わずの生活を送っている人のいるところにこれが来たときにどう思うかなどは全く考えない。資本主義の横暴さをニュースを見て感じたことがある。
テロは許せない、誰も彼も、「テロとは徹底的に戦う」という。しかし、目には目を、歯には歯をではテロは根絶できない。ますますひどくなる貧富の差や格差に手をつけないでテロの根絶を言っても空しい、このまま行けば世界は終わりになるのではないか
（二）
戦争経験を聴く会、語る会は、互いが理解することを前提としている。会を開くことで分かったり、悟ったり、知ったりしてきた。権力は暴走し、そして市民をだますことを知った。ゆえにこれを開いていくことの必要性はある。しかし年々これを開くことは困難になってきている。十年やってきたから一つのけじめとしてやめるということも選択肢としてはある。しかし、止めようという話はなかった。
一番必要なのは、我らのスタッフのサポートだ。当日ボランティアで働いてくれた人は、米澤頼邦さん、山本裕さん、星野弥生さん、月村富美子さんだ。自分だけよいと思ってもいけない、スタッフがいてこそ成り立つものだ。また、運営をサポートしてくれるところも必要だ。このところずっと世田谷ワイズメンズクラブが我らをサポートしてくれている。一つは人員で、もう一つは資金面での協力である。我らのスタッフの賛成、またワイズメンズクラブの継続協力の申し出があったことから東京都民教会に来年の予約を行った。
第１１回「戦争経験を聴く会、語る会」
２０１８年５月１９日 午後一時から
タイトルは未定
先だっての会では、どのような継続ができるかを出席者に提案してもらった。
�，海諒佞螳貘咾蓮■儀遑横監�、２５日、空襲を受けている。焼夷弾の直撃を受けて亡くなったひともいる。聞けるのであれば、そういう地元の空襲経験者に話をしてもらう。
�∈鯒�は代沢小の協力があって学童が参加して関連の歌をうたった、やはり子どもが参加して行うことはとてもよい。とくに地元に関連のある話を子どもたちが参加することで子ども自身も知ることになる。子どもが参加できるようなものを企画したら。今日も歌の発表がありましたが、やはり歌はいい。この会は区の戦争文化を語り継いでいる、行政とのサポートを受けて行うことも大事なのではないか。
疎開学童との関連で、関係先のツアーをやってほしい。
��松本浅間温泉には七つの学校が疎開していた。が、戦後七十数年経って、各学校からみんなが集まって、それで体験を語り合う、年齢も年齢だからこれが最後となるのではないか？
�ぅ好薀ぅ匹魃任気譴泙靴燭諭△海里茲Δ砲靴同�事の写真をつぎつぎと写しだして、木村先生の名調子で語りをやってもらえませんか。
……さてさて、ときは昭和十九年八月十二日の夜でした、下北沢の駅へ向かう小学生の隊列、南口の商店街をしゅわっしゅわっと足音をたてて通って行く、先導するのはほおずきいろの提灯、なんとも別れはつらい
ついつい求められて披露したことだ。語りで戦争を語る
（三）
戦争から七十二年、刻一刻と戦争から遠ざかっていく。人々の関心も薄い、どうやって催しものに人を来させるか。
このところ知ったことは音楽は人を惹きつけるというということだ。昨年は、代沢小の児童の合唱、今年は、武揚隊の関係者池田宗祐さんによる演奏、これによって場が盛り上がった。今回、主婦グループの合唱団「わかくさ会」の人が下検分に来てくれた。歌を活用したい。が、肝心なものは核となる「戦争経験を聴く会語る会」だ。どんなことを行えばよいだろうか？
