2019年01月16日
下北沢Ｘ物語(3684)−文士町文化地図：各版比較考察１−
（一）２００６年１２月２５日に文化地図の初版を発行した。以来７版までの累計は６万部に達する。先頃、区役所の地域振興課から照会があった、初版から７版までの資料存否の確認だ、現在行政のホームページでは第４版がアップされている。全編の公開の可能性の打診である、それで保存地図を確認したところ全版すべて揃っていた。改めて並べてみると興味深い、当該都市の、町の経年的な文化資料となっていることだ。これらを比較考察することで町の歴史や文化が見えてくる。試みとして各版の特徴を比較してみた。
当初、文化地図を作り始めたときは改版のことは考えていなかった。行き当たりばったりである。ところが、改版を重ねるうちにノウハウが蓄積されてきた。統一的な記号、また表記法などが改善されるようになった。これら記録７枚を並べてみるとそれぞれに特徴がある、記録としても貴重である。
地図の大きさはタテ３０×ヨコ４２ｃｍだ。見開き４ページの体裁だ、以後１と２との表面をA面とし、３と４との裏面をB面とする。
〇初版 名称 下北沢X交点周辺文化地図 発行日２００６年１２月２５日
・A面 目次
I 「北沢川文学の小路を歩こう」 北沢川文化遺産保存の会
調査研究員 きむらけん
解説文のキーセンテンス
・昭和の近代文学が凝縮され、圧縮されている特別な場がある。東京世田谷、下北沢の南を流れている北沢川、せせらぎが東西に流れている代田、代沢、北沢だ。一帯には文学詩歌の営みの痕跡群がある。まるで約束しでもしたかのように参集して来ている。（冒頭文）
・北沢川文学空間は不思議だ。気づくと思いがけない数の文芸人が存在していた。のみならず文学とは、日本語とは、文化とは何か、今も問題を投げかけている。（末尾文）
（二）
＊考察��
１、地図の名称について
初版は、「下北沢X交点周辺文化地図」とした。２版以降では「文士町文化地図」と名付けている。この段階では当地を「文士町」として捉えきれていなかった。ただ文士町として胎動していたとの認識はあったようだ、それは「思いがけない数の文芸人の存在」という指摘に現れている。
２、「近代文学が圧縮されている場」
北沢川文化遺産保存の会は０４年１２月に発足した。この時以来、下北沢を中心とする文化圏の調査を始めた。とくには文士たちの動向を調べ始めた。これによって分かってきたことは文芸人の中でも詩歌、詩人、俳人、歌人などの詩系統に関わる者が多いことだ。萩原朔太郎、三好達治、福田正夫、斎藤茂吉、尾山篤二郎など日本文学の第一級の詩人や歌人がいたことは大きな発見である。
３、北沢川文学空間の不思議さ
当地での文学の中心的存在は横光利一だった。いわゆる新感覚派系統で彼を慕って多くの人がここを訪れていた。が、調べていくうちに横光利一の系譜に連なるものばかりではなく、個別的に集まってきていた。なぜこれほど多く集まってきていたのか、「不思議さ」という語で著している。
（三）
�供＿舎迷�X交点周辺文化
・冒頭の第一段落
文化とは地域独特のものを言う。この地図は下北沢鉄道X交点周辺の文化地図である。赤く塗られたマークは文士が住んでいた痕跡を表している。黄色は地域に伝わる伝説を記したものだ。この地域独特のものと言えば教会である。これほど密集している地域は恐らく他に類例を見ないだろう。
＊考察��
会が発足して我々は多くを調べた。稲荷社が多いことに気づき、徹底してマークしたほどだ。それで地図には稲荷社の所在が記されている。
「伊勢屋稲荷に犬の糞」ということわざがある、江戸の町のそんじょそこらにはたくさんあるということだが、江戸近郊都市も同じで稲荷社も至るところにあった。無我夢中で調べていた時代の名残で、今となっては懐かしい。が、早くに教会の密集を指摘しているがこれはさんざん調べまわったあげくの発見だ。
＊考察��
１、地図の名称について
初版は、「下北沢X交点周辺文化地図」とした。２版以降では「文士町文化地図」と名付けている。この段階では当地を「文士町」として捉えきれていなかった。ただ文士町として胎動していたとの認識はあったようだ、それは「思いがけない数の文芸人の存在」という指摘に現れている。
２、「近代文学が圧縮されている場」
北沢川文化遺産保存の会は０４年１２月に発足した。この時以来、下北沢を中心とする文化圏の調査を始めた。とくには文士たちの動向を調べ始めた。これによって分かってきたことは文芸人の中でも詩歌、詩人、俳人、歌人などの詩系統に関わる者が多いことだ。萩原朔太郎、三好達治、福田正夫、斎藤茂吉、尾山篤二郎など日本文学の第一級の詩人や歌人がいたことは大きな発見である。
３、北沢川文学空間の不思議さ
当地での文学の中心的存在は横光利一だった。いわゆる新感覚派系統で彼を慕って多くの人がここを訪れていた。が、調べていくうちに横光利一の系譜に連なるものばかりではなく、個別的に集まってきていた。なぜこれほど多く集まってきていたのか、「不思議さ」という語で著している。
（三）
�供＿舎迷�X交点周辺文化
・冒頭の第一段落
文化とは地域独特のものを言う。この地図は下北沢鉄道X交点周辺の文化地図である。赤く塗られたマークは文士が住んでいた痕跡を表している。黄色は地域に伝わる伝説を記したものだ。この地域独特のものと言えば教会である。これほど密集している地域は恐らく他に類例を見ないだろう。
＊考察��
会が発足して我々は多くを調べた。稲荷社が多いことに気づき、徹底してマークしたほどだ。それで地図には稲荷社の所在が記されている。
「伊勢屋稲荷に犬の糞」ということわざがある、江戸の町のそんじょそこらにはたくさんあるということだが、江戸近郊都市も同じで稲荷社も至るところにあった。無我夢中で調べていた時代の名残で、今となっては懐かしい。が、早くに教会の密集を指摘しているがこれはさんざん調べまわったあげくの発見だ。
